今からスターバックスが衰退するワケ


昨年末にスターバックスが鳥取県に進出したのはご存知ですか?
なぜ流通ラインが無い鳥取まで進出したかというと、これ以上の販路拡大が望めなくなった為です。

筆者は2003年頃のまだ日本では有名でなかった頃にアメリカ人の友人に連れられてスターバックスに初めて訪れました。その時は、今のようにシアトル系コーヒーも普及しておらず、あんなに大きい砂糖がまぶしたドーナツやシナモンロールは見たことが無かったので衝撃を受けました。

時がたち地方にも進出しはじめると多くの人がその新しいスタイルの喫茶店に魅せられました。筆者も初めの頃はどんなドリンクも目新しく感じ、タンブラーやマグカップなどの商品も数多く買い求めました。
2008年ころからは福袋の商品が固定になり、それまでランダムで在庫商品が入っていた福袋が無くなりシステマティックになりました。

スターバックスを利用する人口も多くなり、こっそりとOLがはまっていたスターバックスは女子大生がお喋りやワイワイするように使うようになり、今度は女子高生が学校帰りにドリンクを飲んでプリクラを切るようになりました。その頃からは若い利用者や子連れ主婦さえ目立つようになりました。

先日スターバックスに行くと、なんと驚くことに男子小学生(小学5年生位?)が6人で店内の席を陣取っている姿があります。どんな年齢の人が何人で使おうと全くもって自由なのですが、スターバックスが普及しだした当時のお洒落でワクワクする新鮮な感じは一切残っては居ませんでした。

どんな商品も見覚えがあり、どんなサービスが提供されるか分かりきってしまうのです。
さらには憩いの場としてコーヒーを買っても、席の周りには小学生がニンテンドーのゲームを大音量で遊び、その大音量に負けないように子連れママ達が大声でオシャベリして、幼児は泣け叫びます。

さらには高校生が制服のまま勉強会を開き、ノマドワーカーが我が物顔でマックブラシを広げているのです。
その時、鳥取県に進出したニュースを思い出しました。

これは確実に衰退すると。

洋菓子やパティシエの業界ではこんな話があります。「地方の百貨店に出ると衰退する」
お洒落なケーキやチョコレートを代官山や自由が丘で売っていたお店は地元のお金持ちのお客さんに愛され人気を博し、今度は渋谷や銀座の百貨店や路面店で売られます。そこで1〜2年人気になり都内での定番のお土産になります。
その後、新しい出店者が人気になり、そのお店の人気が陰ってくると今度は地方の百貨店に向かいます。

地方の人からすれば「新しいお洒落な」お菓子なので、そこでもう一度利益を出すことができるのです。ですが、東京の人からすれば「昔流行したお菓子」になるわけです。
つまり、地方進出は最後の流行なのです。

スターバックスには昔あった特別感は既に無いのです。代替の高級喫茶店が出てこないので惰性で利用されていますが、もしも「お洒落で、落ち着く素敵な空間を提供するカフェ」が出てきたら、その時はそのカフェチェーンに座を譲ることになります。

その事態を裏付けるかのようにして、新たなブランドラインを用意してきました。リザーブというブランドには、スターバックスの名前が入っていません。
本国の店舗では、一杯ずつドリップするなど付加価値を付けているそうです。

ただ、そういった対応でスターバックスが王座を維持できるのかはわかりません。
急激に店舗数を増やし普及したサービスは、最後には衰退する運命なのです。